社長ブログ

ある公共工事入札契約制度における公平・公正について

今までこのBlogで、発注者に対しての批判はなるべくしないようにしてきた。なぜならば、公共工事は発注者と施工者が同じ目線と体温で県民の安心安全のために、より品質の高い公共構造物を提供することであると思っているからである。また「新かながわ方式」においても、他の都府県とは違い、より透明性があり、受発注者対等の立場に立てる制度であると認識し敬意を表しているからである。しかし、残念ながら先日行われた、西のほうの県出先機関の工事では、治山工事の経験も無いまた山の工事もしたことの無い県央の業者が落札した。それも、2億8千万の予定価格に対して2億3千万で落札したそうである。今朝、そのニュースを見て、長年箱根の山を守っている友人のK組のK君に連絡を入れた。「昨年も、平塚の業者が同じ落札し大変なことになった。なぜ、条件付一般競争入札に、治山工事の施工実績を入れてくれないのだろう」と言っていた。
以前、その現場付近で豪雨による土砂崩壊の災害が起こり、夜を徹して復旧にあたったそうである。ここで明確にしておきたいことは、工期が送れその間に土砂崩壊等の災害が起った場合、誰に迷惑がかかるのであろうか。言わずもがな、県民にである。
また、山の工事では、平地の都市部の工事とは違い、工事中の危険も多い。熟練した技術者と作業員をしても、常に緊張のなかで作業をしなければならない。
発注者においては、現場をよく見ていただき、正しい形での公正・公平な工事の発注を
心からお願いしたい。